高価 な 理由
モノが溢れかえっているこの現代において、モノの善し悪しの判断基準は人それぞれで、価値観の押し付けをするつもりは毛頭御座いません。
前置きがコレいうことは押し付け始まります。 冗談です。
今回書く文章は、あくまで一職人の戯言と流す程度の話です。一方で伝えないと伝わらない見えてこない現実のとても重要なことだと思っており、唯ひとりにでも伝わってほしいので書きます。切り取らず全体でご理解いただけると幸いです。
『 高価な物ってなんで高いん??? 』
弊社で販売している製品を高っ! と思う方、いっぽうでめちゃくちゃお得やんって思う方どちらもおられると思うんですが、今現在では圧倒的に前者が多いです。
『 ほならなんで高いん? 』 ⬅︎ 最近この説明をする機会があったんです。
ほぼほぼおじさん率83%の団体さんとお話させていただいた折、この話題になったんです。ご理解いただいてそうな方もおられましたが、うまく説明出来ず不発に終わったので備忘録の意味も込めまして記させていただきます。
なんで高いのかその理由は
〜 手間を惜しまず手間暇かけているからです。〜
もちろん高級素材使用などの要因もございますが、弊社ではこの手間暇を特に大切にしております。
ただ、闇雲に無駄に時間をかけているわけではなく、" こぢんまり企業 " なりのベストな方法を取捨選択しているつもりです。
効率こそ正義! 早よせ!早よせ!
大量生産では激しくこれを要求され、そして最重要視されます。( 勿論、私自身も重視いたしますが、最ではありません )
結果、雰囲気のない作り易さ重視の作り方をしたり、必要性の高い工程をも省略したり、丁寧さを欠いた作業をしてしまうんですね。( 今回、大量生産括りをしていますが、すべてのそれがそれでは無いのでご理解の程よろしくお願いいたします) あれがあれやないかみたいなそれです。
逆に、大量にモノを作ることでコストダウンを図り上代価格に反映させ、それを求める多くの人に供給することは立派なことだと思います。
オーダーなので最高級品。コレも間違いです。様々ありますのでご自身が真に欲するモノをお求めになりたいのであれば、情報過多のこの社会ではありますが、消費者はその知識を深め目を肥やす必要があるのではないかと思います。
繰り返しになりますが価値観は各々自由ですし、刺さるポイントもそれぞれです。
モノなんてなんでもええ方はなんでもええ思います。
[ カバー画像の写真をご参照ください ]
名刺入れ製作過程の写真で、革包丁で切り落としたコバ ( 端っこ ) の画像です。
革を貼り合わせたこのミルフィーユ4層の総厚は2.5mmです。名刺入れの " 胴版 " と " マチ " を貼り合わせたもので、上から 0.3mm革 0.35mm革 0.45mm革 1.4mm革 の4枚です。
4枚も貼り合わせてめんどくさい事せんでもええやないか!言われそうですが、薄さと強度とラグジュアリー感を追求するとこうなるんですね。
もちろん " マチ " 1.0mm と " 胴版 " 1.5mm にして2層総厚 2.5mm で仕上げる方法もありますが、ラグジュアリー感に欠けてしまうのは否めません。 ( すいません、この手法を否定している訳ではございません。私自身この作り方をしたことも勿論ありますし、この先もアイテムによってはこの手法を取り入れることは必ずあります 。
又、裏貼りせずにシンプルに1枚革で製作すると、革の持ち味がダイレクトに伝わりこれはこれで魅力的で好きな手法のひとつです。弊社の高価格製品の理由説明ですのであしからず )
角を立てずに文章を書くのは難しく、かなりくどい文章になってます。
更に、引っ張り強度の面で優れているのは革の表層部分で、表層が4枚と2枚の違いはご使用にあたり大きな違いが出てくる部分です。
ミルフィーユ層の下から半分以上を占めている層は1枚の革です。( 他の3色はそれぞれ違う革です )
断面をよ〜くご覧ください。最下面が革の表面でそこから徐々に徐々に繊維が粗くなっていく様子がご覧いただけると思います。緻密になっている方が繊維がよくからまっており、引っ張り強度にも優れているということになります。
更に更に言いますが、それぞれ4枚とも厚みを整える為に " 漉き " と言われる革を削ぐ作業を施したうえで貼り合わせの作業を行い、出来上がりのシルエットを美しく、且つ使い易くする施しをしております。
そないこないしているうちに手間が掛かってしまっているのです。
このようなことを一般消費者がご理解されているはずはなく( ここも注意書きが必要です。時折凄まじくお勉強されているお客さんに出会うことはありました。販売側の知識 < お客さんの知識 現象です ) 、又この作りの説明をしている販売側に出会うこともめったにありません。
高価格になる要因のひとつで決して蔑ろにしてはいけないもの、それはやはり人 ( 工賃 ) でこの時間 ( 工程 ) については説明する必要があると思うんです。
多くの職人は真剣に仕事に向き合っている事実と、それとは裏腹に最も軽視されている現実を。
" 説明 " はモノづくりをしている者の責任やと思ってます。
長文にお付き合いいただきまして誠にありがとうがざいました。
疲れましたね。ゆっくりしてください。
[ 全体図でおま ]
☆ インスタグラムに投稿した写真や動画のキャプションには書いていないちょっと深掘りした内容や、なんて事ない話をここに綴ろうと思います。お時間ある方、ご閲覧よろしくお願いいたします。☆